日別アーカイブ: 2025年4月30日

「胃が痛いのに異常なし?春に潜む『神経性胃炎』と迷走神経暴走の真実」

春に増える「神経性胃炎」と腹部迷走神経の誤作動 ~季節の変わり目に起こる自律神経の乱れと胃のトラブル~

はじめに

春の訪れとともに多くの人が体調不良を訴える中、「胃の不快感」や「胃もたれ」、「吐き気」、「胃の痛み」など、胃に関する症状が目立つようになります。中でも、検査をしてもはっきりとした異常が見つからず、精神的なストレスや自律神経の乱れが関係しているとされる「神経性胃炎(機能性ディスペプシア)」が増える傾向にあります。

その背景には、迷走神経という自律神経の一部が深く関与していることがわかってきました。本記事では、春に増加する神経性胃炎のメカニズムを解き明かしつつ、腹部迷走神経の働きとその誤作動が引き起こす症状、そして予防と改善のための具体的な対策について詳しくご紹介します。


1. 神経性胃炎とは何か?

神経性胃炎とは、正式には「機能性ディスペプシア」とも呼ばれ、胃の粘膜には炎症や潰瘍といった明らかな異常が見られないにもかかわらず、慢性的に胃の痛みや不快感、膨満感、吐き気などが現れる病態です。

主な症状:

  • 空腹時や食後の胃痛

  • 胃の不快感(張り、もたれ)

  • 少量の食事での早期満腹感

  • 胸やけ、げっぷ、吐き気

  • 食欲不振

  • 精神的ストレスと連動した胃症状の悪化

これらの症状は、胃の運動機能や知覚過敏、胃酸の分泌異常、自律神経の乱れが複雑に絡み合って発症すると考えられています。


2. 春に神経性胃炎が増える理由

春は、冬からの寒暖差や日照時間の変化に加え、年度の変わり目という社会的・環境的ストレスが重なる季節です。就職、転勤、進学など生活リズムが大きく変化することが多く、人間の体に大きな負荷をかけます。

自律神経の乱れと春

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」のバランスで成り立っており、春の急激な環境変化によってこのバランスが乱れやすくなります。特に、副交感神経の一部である迷走神経が過敏になると、胃腸への指令が誤作動を起こしやすくなります。

例えば、強い緊張や不安により迷走神経が刺激されると、胃酸が過剰に分泌されたり、胃の運動が抑制されたりすることで、胃の不快感が生じます。


3. 腹部迷走神経の役割と誤作動のメカニズム

迷走神経とは?

迷走神経(Vagus nerve)は、脳幹から発して胸部や腹部の内臓にまで広がる最も長い脳神経で、副交感神経系の中核的役割を果たします。心拍数の調整、呼吸、消化器の機能調節など、生命維持に欠かせない機能を担っています。

胃の働きにおいては、以下のような役割を持ちます:

  • 胃酸の分泌調整

  • 胃の蠕動運動の促進

  • 胃の収縮と拡張の調整

  • 胃内容物の排出の管理

誤作動が起きると?

迷走神経が過剰に反応すると、胃酸が不必要に分泌されたり、胃の運動が遅延して食べ物が胃に滞留しやすくなったりします。また、過敏な迷走神経が誤って「痛み」や「不快感」の信号を脳に送ることで、実際には物理的な異常がなくても強い症状を感じることがあります。

これが、「胃に何も問題がないのに胃が痛い」といった神経性胃炎の典型的な症状に繋がるのです。


4. 神経性胃炎とストレスの関係

心理的ストレスは迷走神経を通じて消化器系に直接的な影響を与えます。過度な緊張や心配、不安、焦燥感などが続くと、交感神経が優位になり胃腸の働きが抑制される一方で、迷走神経の誤作動も起こりやすくなります。

さらに、現代社会ではスマートフォンやPCの長時間使用、不規則な睡眠、過労などがストレス源となり、交感神経を過度に刺激し、慢性的な自律神経の乱れを引き起こす要因になっています。


5. 神経性胃炎の予防と改善方法

神経性胃炎の改善には、胃そのものへのアプローチだけでなく、迷走神経や自律神経のバランスを整えることが必要です。

(1) ストレスマネジメント

  • 深呼吸や瞑想:呼吸を整えることで迷走神経が活性化され、リラックス状態に

  • 趣味や運動:軽い有酸素運動やウォーキングはストレス解消に効果的

  • 十分な休息と睡眠:自律神経の修復には「質の良い睡眠」が不可欠

(2) 食生活の改善

  • 消化に良い食事(やわらかい食材、温かいスープなど)

  • 刺激物の回避(カフェイン、アルコール、香辛料など)

  • 食事のリズムを整える(1日3食を規則正しく)

(3) 自律神経を整える治療法

  • 鍼灸治療:ツボ刺激によって迷走神経の調整が可能とされる

  • 整体やマッサージ:首や背中の緊張緩和により自律神経の流れが改善

  • 漢方薬:六君子湯や半夏瀉心湯など、胃腸の働きを整える処方が有効な場合もある


6. 医療機関の受診も忘れずに

神経性胃炎の症状が長引く、または日常生活に支障をきたすようであれば、医療機関の受診が重要です。内視鏡検査などで明確な疾患が否定されたうえで、精神的・自律神経的なアプローチを併用することが望まれます。

また、うつ病や不安障害など精神疾患が背景にある場合もあるため、心療内科との連携も視野に入れるとよいでしょう。


おわりに

春は人間の体にとって、非常にデリケートな季節です。神経性胃炎は、体の不調の「サイン」であると同時に、心のバランスの崩れを知らせる信号でもあります。

迷走神経という見えない神経ネットワークが、私たちの「感じ方」や「内臓の動き」に密接に関わっていることを知ることで、単なる胃の痛みを超えて、自分自身の心身のケアに対する意識が高まるかもしれません。

季節の変わり目には、身体と心をいたわる丁寧な生活を送り、迷走神経を穏やかに保つことが、神経性胃炎の予防と改善の第一歩となります。


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