日別アーカイブ: 2025年4月4日

春先の絶不調…それ、実は『脳が過敏になっている』サインかも

春先の「脳過敏症候群」と花粉性うつの関係 ~脳と心に春の嵐が吹く時期~

春は生命の息吹を感じる季節。寒さが和らぎ、花々が咲き始め、新しい年度の始まりに期待を膨らませる人も多いでしょう。しかし一方で、春になると体調が優れなくなったり、気分が落ち込んだりする人も少なくありません。中でも近年注目されているのが、「脳過敏症候群」と「花粉性うつ」という2つの概念です。

この2つは、一見無関係に思えるかもしれませんが、実は春という季節に密接に関係していることが分かってきました。本稿では、それぞれの症状の特徴から、その関連性、そして日常生活での予防と対策について詳しく解説していきます。


「脳過敏症候群」とは?

脳過敏症候群(のうかびんしょうこうぐん)は、東京女子医科大学の清水俊彦医師らによって提唱された比較的新しい医学概念です。正式な病名ではなく、「慢性頭痛症患者に共通して見られる一連の症状群」として分類されます。特に片頭痛持ちや緊張型頭痛に悩まされている人の中で、長期間にわたって鎮痛剤を使用し続けた結果、脳の興奮状態が持続してしまい、日常的に過敏になっている状態を指します。

主な症状:

  • 慢性的な頭痛

  • 耳鳴り、頭鳴(頭の中で音が響く感覚)

  • 不眠、寝つきの悪さ

  • 気分の落ち込み、不安感

  • 光や音に対する過敏反応

  • めまい、ふらつき

脳過敏症候群の特徴は、「五感全体の感受性が高まる」という点です。これは神経伝達物質のバランスの乱れや、自律神経の不調によるものと考えられています。


花粉性うつとは?

一方、「花粉性うつ」は医学的に正式な診断名ではないものの、精神科領域で近年注目されている現象です。花粉症の季節にうつ症状が悪化する、あるいは初めて出現するケースがあり、それを俗に「花粉性うつ」と呼びます。

背景にあるメカニズム:

  1. 免疫反応と神経系の連携: 花粉症は免疫システムが過剰に反応するアレルギー疾患です。免疫系の暴走が、神経系、特にセロトニンやドーパミンの分泌に影響し、うつ症状を引き起こす可能性が指摘されています。

  2. 睡眠障害: 鼻づまりや目のかゆみ、くしゃみが夜間の睡眠を妨げることで、睡眠の質が低下。慢性的な睡眠不足は、気分障害の大きなリスク因子です。

  3. 日照不足とセロトニン: 春先は日が伸びてきますが、スギやヒノキの花粉が飛ぶ季節には、外出を避けがちになります。結果、日光を浴びる時間が減り、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が減少し、抑うつ症状が出現します。


春先に増える不調の理由

春は、自律神経が非常に揺らぎやすい季節です。寒暖差、気圧の変動、新生活や環境の変化など、身体も心も調整を強いられるタイミングです。自律神経が乱れることで、体温調整やホルモン分泌、内臓の働き、そして感情のコントロールにまで影響が出てきます。

さらに、前述の脳過敏症候群のように、すでに感覚が過敏になっている人は、こうした変化により強い反応を示しやすく、花粉症のような外的刺激に対しても「脳が過剰に反応」してしまうのです。


「脳過敏症候群」と「花粉性うつ」はどう関係しているのか?

両者に共通するのは、「感覚の過敏」と「自律神経の乱れ」です。

  • 花粉症が引き金となって、脳がさらに過敏になり、耳鳴りやめまい、睡眠障害などが強く出る。

  • その結果、日中の活動に支障をきたし、ストレスが溜まり、気分が落ち込む。

  • 鎮痛剤を頻繁に使用することで、さらに脳の感受性が高まる。

  • うつ状態が進行し、無気力や社会的孤立感が深まる。

このような「悪循環」に陥ることで、春先の心身の不調が深刻化するケースが増えています。


対策とセルフケア

では、こうした春特有の不調にどう向き合えばよいのでしょうか。以下に有効な対策をいくつかご紹介します。

1. 花粉症対策を徹底する

  • マスクやメガネで物理的に花粉を防ぐ。

  • 帰宅時に衣服をはたいて室内に花粉を持ち込まない。

  • 抗ヒスタミン薬の使用、医師の診察を受けて早期対応。

2. セロトニンを意識した生活を送る

  • 朝起きたらカーテンを開け、日光を浴びる。

  • ウォーキングやストレッチなどの軽運動を毎日取り入れる。

  • トリプトファン(バナナ、ナッツ、豆類など)を含む食事を摂取する。

3. 頭痛薬・鎮痛剤の使用を見直す

  • 鎮痛剤の常用は脳をさらに過敏にするリスクあり。

  • 医師の指導の下、片頭痛専門薬(トリプタン系など)への切り替えも検討。

4. 睡眠の質を改善する

  • 寝る前のスマホ・PC使用を控える。

  • 寝室の湿度・気温を快適に保つ。

  • 必要であれば、メラトニンを含むサプリメントなども選択肢に。


専門家に相談するタイミング

  • 気分の落ち込みが2週間以上続く。

  • 仕事や家事、人間関係に支障が出ている。

  • 以前と比べて明らかに「自分らしさ」が失われていると感じる。

こうした兆候が見られる場合は、心療内科や精神科の専門医に相談しましょう。脳過敏症候群に詳しい頭痛外来や、季節性うつに理解のある医師との連携が改善の鍵です。


おわりに

春は、人生の再スタートを切るのにふさわしい美しい季節です。しかし、感覚が敏感な人にとっては、心身が大きく揺さぶられる季節でもあります。「脳過敏症候群」や「花粉性うつ」という言葉に自分の状態が当てはまると感じたら、自分を責めるのではなく、環境と身体のつながりを理解し、丁寧にケアしていきましょう。

心の不調も、脳の疲れも、決して「気のせい」ではありません。心身の繊細なサインに気づき、季節と調和して生きる知恵を持つことが、現代人にとっての大切なライフスキルになっているのです。


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