4月に増える
「無意識の呼吸浅化」
と脳酸欠の関係
新年度のストレスがもたらす体と心の変化
4月、新年度の訪れとともに、私たちの生活にはさまざまな変化が訪れます。新しい環境、新しい人間関係、新しい生活リズム。これらの変化は、自覚の有無にかかわらず、心身に多大なストレスを与えています。その結果として近年注目されているのが「無意識の呼吸浅化(しゃくか)」、つまり気づかぬうちに呼吸が浅くなってしまう状態です。
特にこの「呼吸の浅化」は、脳の酸素不足、いわゆる「脳酸欠」と密接な関係があります。脳への酸素供給が不足すると、集中力や記憶力の低下、情緒不安定、疲労感などの不調が現れやすくなります。本稿では、4月という時期にこの「無意識の呼吸浅化」が増える理由、そしてそれが私たちの脳や体にどのような影響を与えるのか、さらにその対処法まで詳しく解説していきます。
1. 4月に呼吸が浅くなる理由とは?
1-1. 環境の変化が自律神経に与える影響
4月は、学校や職場で新しいスタートを迎える季節です。新しいクラス、新しい上司や同僚、新しいルールやスケジュールなど、慣れない環境は想像以上にストレスになります。人間の体はこのようなストレスを感じると、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると、体は「戦うか逃げるか」のモードになり、呼吸が自然と浅く速くなるのです。これは生命維持のための反応ですが、長期的には体への負担となります。
1-2. 季節の変わり目による体調の揺らぎ
4月は寒暖差が大きく、朝晩と昼の気温差が10度以上になる日も珍しくありません。このような急激な気温変化は体温調節を担う自律神経を乱し、筋肉の緊張や血流の変化を招きます。結果として呼吸に使われる筋肉(横隔膜や肋間筋)も硬直し、浅い呼吸が慢性化するのです。
1-3. 花粉症やアレルギーの影響
日本では3月から5月にかけてスギやヒノキの花粉が大量に飛散します。花粉症を持つ人にとっては、鼻詰まりやくしゃみ、目のかゆみなどの不快症状が毎日続きます。鼻呼吸ができず口呼吸になることで、呼吸はより浅く、早くなりがちです。また、アレルギー症状そのものが体の炎症反応を引き起こし、体調全体のバランスを崩します。
2. 呼吸の浅化がもたらす脳への悪影響
2-1. 脳は酸素を最も必要とする臓器
私たちの脳は、体重のわずか2%ほどの重さしかないにもかかわらず、体内の酸素の約20%を消費しています。そのため、呼吸が浅くなると真っ先に影響を受けるのが脳なのです。浅い呼吸では肺の換気量が低下し、血液中の酸素濃度(SpO2)が低下。それに伴い、脳へ送られる酸素の量も減少します。
2-2. 集中力と判断力の低下
酸素が不足すると、脳内の神経細胞が正常に機能しなくなり、集中力や注意力、判断力の低下が起こります。「なんとなくぼんやりする」「ケアレスミスが増えた」などの症状が現れるのは、脳酸欠のサインです。特に新年度は業務や勉強の内容も新しくなり、ただでさえ集中力が必要な時期。ここで呼吸の乱れによる酸欠が加われば、パフォーマンスは大きく低下します。
2-3. 情緒の不安定・メンタル不調
酸素は脳内ホルモンの生成にも関与しています。呼吸が浅くなり脳への酸素供給が滞ると、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の分泌が不安定になり、イライラしたり、落ち込みやすくなったりします。また、睡眠の質にも影響が出やすく、慢性的な不眠、早朝覚醒、眠りが浅いなどの症状も呼吸の浅化に関係しています。
3. 無意識の呼吸浅化を防ぐ方法
3-1. 日常に「深呼吸」を取り入れる
もっとも簡単かつ即効性があるのは、「意識的な深呼吸」です。朝起きたとき、仕事や家事の合間、寝る前などに1日数回、鼻から吸って、口から長く吐く深呼吸を行いましょう。1回あたり5~10回ほど、ゆっくりと深く行うことで、交感神経の緊張が緩和され、副交感神経が優位になります。
3-2. 姿勢を整える
現代人の多くは、スマートフォンやパソコンの使用によって猫背になりやすく、胸郭(肺を包む骨格)が縮まり、深い呼吸ができなくなっています。日常の中で「背筋を伸ばす」「あごを引く」「肩をリラックスさせる」など、姿勢を整えるだけでも呼吸は深くなります。
3-3. 軽い運動やストレッチの習慣化
呼吸筋を鍛えることも重要です。ウォーキングやラジオ体操、軽いストレッチなどを日課にすることで、呼吸が自然と深くなります。また、体を動かすことそのものがストレス解消につながり、自律神経のバランスも整えやすくなります。
3-4. 花粉症対策を徹底する
鼻づまりによって口呼吸になると、どうしても呼吸が浅くなります。花粉症の方は、早めの内服薬、マスクやメガネの着用、帰宅後のうがいや洗顔などで症状を軽減し、なるべく鼻呼吸を保てるようにしましょう。
4. まとめ:4月は「呼吸」を見直すチャンス
4月は、体も心も新しい環境に対応するためにフル稼働している時期です。無意識のうちに呼吸が浅くなってしまい、それが脳への酸素不足を引き起こし、集中力の低下やメンタル不調につながる――そんな悪循環を断ち切るために、今こそ「呼吸」を見直すことが大切です。
深呼吸を習慣にし、姿勢や生活リズムを整えることで、4月のストレスを乗り越え、健やかな日常を送ることができるでしょう。「なんとなく不調」が続く人こそ、自分の呼吸をチェックしてみてください。きっと、新しい自分に気づける第一歩になるはずです。
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