日別アーカイブ: 2025年9月14日

世界アルツハイマーデーについて

世界アルツハイマーデー(9月21日)

テーマ:認知症の理解と予防

切り口:脳トレ、記憶力アップの運動、生活習慣病との関係、食事と認知機能の関係

はじめに

毎年9月21日は「世界アルツハイマーデー」。これは、認知症(特に アルツハイマー病)及びその他の認知症疾患に対する理解促進・偏見軽減・支援強化を目指す国際的な啓発日で、Alzheimer’s Disease International(ADI)が主導しています。 Alzheimer’s Association+1
加えて、9月は「世界アルツハイマーズ月間(World Alzheimer’s Month)」として、1ヶ月かけて認知症に関する啓発活動が行われています。 alzint.org
認知症は、高齢化社会においてますます重要な公衆衛生課題であり、発症後のケアだけでなく、予防・早期発見・生活習慣の見直しなどが鍵となっています。本章では、特に「脳トレ(認知機能トレーニング)」「記憶力アップのための運動」「生活習慣病との関連」「食事と認知機能」の4つの切り口から整理します。


認知症・アルツハイマー病の基本と背景

まず、認知症及びアルツハイマー病についてその概要を整理します。

  • 認知症とは、記憶・思考・判断・言語・実行機能などの認知機能が低下し、日常生活や社会活動に支障をきたす状態を指します。アルツハイマー病はその中で最も頻度の高いタイプです。 ATRI+1

  • 認知症は「加齢による記憶の衰え」とは一線を画し、進行性・非可逆的な変化を伴う場合が多く、早期発見・対応が重要です。 Alzheimer’s Research Association

  • 認知症の予防・認知機能低下の進行抑制には、運動・社会的交流・知的活動・バランスの良い食事・ポリファーマシー(多剤併用)・生活習慣病コントロールなどが関与しているという研究が増えています。

  • 認知症が進行すると、本人・家族・介護者・医療・社会にとって大きな負担となるため、「認知症フレンドリー社会」の構築や、「早期診断・介入」「予防」の視点もますます注目されています。 alzheimers.org.uk

さて、この認知症の理解・予防という観点から、以下の4つの切り口に沿って詳しく見ていきます。


切り口1:脳トレ/記憶力アップの運動

認知機能・記憶を維持・向上させるためには、「頭を使う」ことだけではなく、「身体を動かす」ことが大きな役割を果たします。ここでは、運動が脳・記憶にどう関わるか、さらに具体的な「脳トレ/記憶力アップの運動」について整理します。

運動が脳・記憶機能に与える影響

  • 運動によって、脳内の血流が増え、ニューロン(神経細胞)の新生・シナプス可塑性・脳由来神経栄養因子(BDNF)などが促進されるという報告があります。これにより、記憶・学習・注意力などの認知機能維持に寄与します。

  • 実際に、高齢者が定期的な有酸素運動・筋トレを行ったグループでは、認知力低下の進行が緩やかであったという研究もあります。

  • 運動量・強度は「毎日じっくり」だけではなく、「短時間・高強度」「頻度を保つ」ことも効果を出す可能性があるという報告も出てきています(例えば1日5分の筋トレでも持続すると効果あり) note(ノート)+1

記憶力アップのための運動・脳トレ具体例

  1. 有酸素運動+ウォーキング・ランニング
     – 週3~5日、30分以上の有酸素運動が理想ですが、忙しい場合でも「日常生活の中で歩数を増やす」「階段を使う」「通勤・買い物時に歩くルートを変える」などでも効果があります。

  2. 筋力トレーニング(筋トレ)
     – 筋トレは骨・筋肉を守るだけでなく、基礎代謝・血液循環・ホルモンバランス改善を通じて、脳・認知にも良い影響を与えます。初心者でも椅子を使ったスクワット・壁腕立て伏せ・腹筋など、短時間でも始められます。 パーソナルトレーニングジム バディ 南森町店

  3. バランス・協調運動/複合運動
     – 例えば「ウォーキング+読書」「音楽を聴きながら軽い運動」「リズムに合わせてステップ運動」など、身体を動かしながら脳も使う運動は記憶機能維持に有効と考えられます。

  4. 脳トレ(知的活動)を運動と組み合わせる
     – 運動中・運動後に「新しいルートで歩く」「音楽をかけて歌いながらウォーキング」「片足立ち+暗算」「ジャンプ+英単語思い出し」など、身体と頭を同時に使うことで脳の刺激を高められます。

  5. 継続・習慣化
     – 「今日は気分が乗らないから休む」ではなく、例え10分でも「体を動かす」ことを習慣化することが記憶力維持には大きいです。最近では「1日5分の筋トレでも筋力・持久力・柔軟性・メンタルに効果が出る」という研究も出ています。 note(ノート)

具体的な「記憶力アップ筋トレ・運動ルーティン」例

  • 起床後10分:椅子を使ったスクワット10回、壁腕立て伏せ5回、腹筋10回。

  • 仕事/家事の合間:立ち上がる際に「今日の予定を逆順に思い出しながら階段を1段ずつ上る」など。

  • 夜:ウォーキング20分+帰宅後「今日学んだことを1つメモする」。
    こうした「身体を使い、頭も使う」習慣が、認知機能維持・記憶力アップに役立ちます。


切り口2:生活習慣病との関係

認知症予防という観点では、生活習慣病(メタボリック症候群・糖尿病・高血圧・高脂血症・肥満・心血管疾患など)との関係が極めて重要です。

生活習慣病が認知症リスクを高めるメカニズム

  • 高血圧・糖尿病・脂質異常・肥満・心疾患などは、脳血管障害(脳梗塞・脳出血・微小血管病変)を引き起こしやすく、これが認知機能低下・認知症(特に血管性認知症)のリスクを高めます。

  • また、インスリン抵抗性・慢性炎症・酸化ストレス・アミロイドβ・タウ蛋白の蓄積などが、アルツハイマー病の病理的進展とも関連しているという研究もあります。

  • そのため、生活習慣病を「放置せず」「早期に適切に管理」することが、認知症の予防においても非常に大きな意義があります。

  • 本来、認知症予防=「頭だけ使えばよい」という単純なものではなく、「全身の健康を保つ」こと=「動ける脳・動ける体を保つ」という視点が重要です。

生活習慣病予防・管理のポイント

  • 血圧管理:高血圧を放置すると脳血管へのダメージが蓄積します。定期的な測定・降圧薬治療・塩分制限・運動・減量が鍵です。

  • 血糖値コントロール:糖尿病(特に2型)は認知症リスク上昇の報告があります。血糖・HbA1c・インスリン抵抗性の改善が望まれます。

  • 脂質管理・肥満対策:内臓脂肪・脂質異常症・高LDL・低HDLなども、血管・脳機能に影響があります。運動・食事・適正体重維持が必要です。

  • 心血管疾患・脳血管疾患の予防:心房細動・狭心症・心筋梗塞・脳卒中の既往がある人は、認知症リスクが高くなる可能性があります。

  • 喫煙・過度な飲酒の回避・睡眠の質の確保:これらも認知機能低下に影響を及ぼす因子です。

筋トレ・運動習慣と生活習慣病・認知症予防の関連

  • 運動・筋トレ習慣を持つことで、筋肉量・基礎代謝・インスリン感受性・血管機能・炎症状態などが改善され、生活習慣病の発症・進行を抑えられます。

  • さらに、運動により「血流が良くなる」「脳に栄養が届きやすくなる」「神経可塑性が保たれる」ため、生活習慣病管理が認知症予防に直結する構図が見えてきます。

  • 例えば、歩数を増やすだけでも認知機能維持に効果があるとする報告や、筋トレが高齢者の記憶力維持に役立つという研究もあります。

  • 先述の「脳トレ・運動」でも触れたように、身体と頭を同時に使うことが、より効果的です。


切り口3:食事と認知機能の関係

脳機能・記憶力・認知症予防において、食事(栄養)も大きな鍵となります。ここでは、どのような食事習慣が認知機能に良いか、また逆に避けたい食習慣を整理します。

認知機能に良いとされる栄養・食習慣

  • 野菜・果物の多摂取:抗酸化作用・ビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富で、慢性炎症・酸化ストレスを軽減する効果が期待されます。
     – 例えば、先の「健康増進普及月間」の資料では、野菜1日350 g以上を推奨する自治体も出ています。 city.uenohara.yamanashi.jp+1

  • 魚・DHA・EPA(オメガ‑3脂肪酸):脳細胞膜の成分にも関わるとされ、魚を中心とする食事スタイル(地中海食型など)が認知症リスクを低めるという報告があります。

  • 良質なたんぱく質・適量の脂質:筋肉量を維持するためのたんぱく質摂取が重要であり、筋肉量低下が認知機能低下と相関するという報告もあります。

  • 適度な炭水化物・低GI食品・食事バランス:急激な血糖変動・インスリン抵抗性は、脳機能にとってマイナスとなるため、食事の質・量・回数・間食の管理が重要です。

  • 適正な体重・肥満回避・内臓脂肪低減:内臓脂肪が多いと、炎症・脂質異常・インスリン抵抗性が進み、これが認知機能低下リスクとなる可能性があります。

  • アルコール・喫煙・塩分・加工食品の過多回避:習慣として喫煙・過度飲酒・塩分・加工食品・飽和脂肪酸の多量摂取は、認知症リスク上昇因子です。

避けたい・注意すべき食習慣

  • 単一・偏った食事(野菜・魚・果物が少ない、糖・飽和脂肪が多い)

  • 過剰な糖質・精製炭水化物・加工食品・スナック菓子などの高GI・血糖変動を引き起こしやすい食品

  • 長時間座って食べる・間食の習慣・深夜食・睡眠の質を妨げる食事

  • 栄養バランスを考えずに「ダイエット」目的で極端な食事制限を行い、筋肉量・栄養状態を低下させること

食事と筋トレ・運動習慣との連携

  • 筋トレ・運動習慣を持つためには、十分なたんぱく質・ミネラル・ビタミン・水分を確保することが必要です。筋肉・骨・神経・血管・代謝機能が良好な状態を保つことで、運動効果・認知機能維持効果も上がります。

  • 例えば、筋肉量低下(サルコペニア)は認知機能低下と関連があるという報告もあり、食事で筋肉・骨・神経を支えることが、認知症予防の一助となります。

  • 運動・筋トレで血流・代謝を改善し、良好な食事で脳・神経・筋肉に栄養を届ける。これが「体を動かし、頭も働かせる」循環を支え、認知機能維持・向上に繋がります。


実践例・習慣化のヒント

認知症予防を意識して、日常に取り入れられる習慣のヒントを紹介します。

  • 毎日のウォーキング+新しいルート/軽いランニング
     – 週3〜5回、30分程度を目安に。忙しい場合は「日常動作で+1000歩」を目指すのも有効です(「健康増進普及月間」の推奨値として、60歳未満で1日8,000歩・60歳以上で6,000歩などの指標も紹介されています) city.uenohara.yamanashi.jp

  • 週2〜3回の筋トレ(椅子・壁・自体重)
     – スクワット・壁腕立て伏せ・腹筋・プランクなどを10~15分で行う習慣をつくる。痩せて筋肉量が低下している人は週3回以上を目安に。

  • 頭+体を使う運動/活動
     – 例えば「音楽を聴きながらリズムに合わせてステップ運動」「ウォーキング中に昔の出来事を5つ思い出してみる」「片足立ち+暗算」など。楽しみながら取り組めるものが継続しやすい。

  • 食事のバランスチェック
     – 毎食、野菜およそ一皿分(70 g程度)をプラスする。日本人成人の野菜平均摂取量は約280 g/日で、目標の350 gには約70 g不足しているというデータあり。 city.uenohara.yamanashi.jp
     – 魚を週2回以上/赤身・白身両方・調理法にも注意。
     – たんぱく質(体重×1.0gを目安)確保。加工食品・菓子類の頻度を減らす。

  • 生活習慣病リスクのチェック
     – 血圧・血糖・脂質・肥満・運動習慣などを定期的に確認。特に糖尿病・高血圧・脂質異常は認知症リスクを上げる因子であるため、異常があれば早めに対策。

  • 睡眠・喫煙・飲酒・社会参加も手を抜かない
     – 良質な睡眠(量・質とも)は、記憶の定着・脳の修復にも重要です。喫煙・過度飲酒・社会的孤立などは認知機能低下のリスクを上げます。

  • 定期的な脳トレ・知的活動
     – パズル、クロスワード、読書、新しい趣味など、頭を使う活動を週数回以上行う。運動と組み合わせると効果的です。


筋トレ・健康増進との関連性(補足)

本記事テーマ「健康・筋トレ」視点から、認知症予防における筋トレ・運動習慣の価値を改めて整理します。

  • 筋トレを行うことで、筋肉量・筋力・骨密度・代謝・ホルモン環境(テストステロン・成長ホルモンなど)・インスリン感受性が改善され、これらは認知機能・脳の健康とも関連があります。

  • 筋トレ習慣がない(筋力低下・サルコペニア)人ほど認知機能低下リスクが上がるという報告もあります。例えば、筋肉量が少ない高齢者は認知症発症率が高かったというデータも出ています。

  • 筋トレ後の「筋肉から分泌されるマイオカイン(例:IL‑6の変形版、IGF‑1、BDNF促進因子など)」が、脳への良好な影響を介在するという研究もあり、身体運動が“筋肉‐脳”軸を通じて認知機能を守る可能性があります。

  • さらに、筋トレは有酸素運動と組み合わせることで、より効率的に「血流改善+神経可塑性促進+筋肉維持+代謝改善」が進み、結果的に認知機能維持に良い影響を及ぼします。


まとめ

・「世界アルツハイマーデー」「世界アルツハイマーズ月間」は、認知症・アルツハイマー病に対する理解・予防・支援を世界規模で促す機会です。
・認知症予防においては、単に「頭を使う」だけではなく、身体を動かし、生活習慣病を予防し、栄養バランスを整えることが鍵となります。
・特に筋トレ・運動習慣は、筋肉・代謝・血管・脳という複数の軸を通じて、認知機能維持に強く関与します。
・食事・生活習慣・運動・知的活動・社会参加・睡眠などを統合して考え、自分自身の「認知機能を守る習慣」をつくることが大切です。
・ぜひこの機会に、自分の「頭と身体の使い方」「生活習慣」「食事」を振り返り、少しずつでも変えていく第一歩を踏み出してみましょう。


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