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亜鉛は成人の体内に約2g含まれます。成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に含まれます。皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素の構成要素となっています。

亜鉛の吸収量は、摂取量や一緒に存在する他の成分により変動しますが、一般的には、約30%と推定されています。

亜鉛は数百におよぶ酵素たんぱく質の構成要素として、さまざまな生体内の反応に関与しています。特にトレーニングではアミノ酸からのたんぱく質の再合成が重要になってきます。

本人の食事摂取基準では1日の摂取の推奨量は18~69歳の男性で10mg、70歳以上の男性で9mg、18~69歳の女性で8mg、70歳以上男性で7mgとなっています。

また、通常の食事による、亜鉛の過剰摂取の可能性は低いですが、亜鉛の過剰摂取は銅欠乏、貧血、胃の不調など様々な健康被害が生じることが知られています。耐容上限量は18~29歳の男性で40mg、30~69歳の男性で45mg、70歳以上の男性で40mg、18歳以上の女性で35mgと基準値が設けられています。

亜鉛が不足すると、たんぱく質やDNAの合成がうまく行えなくなり、成長障害が起こります。また、亜鉛は味を感じる味蕾細胞の産生に必須であるため、亜鉛不足になると味を感じにくくなる味覚障害になる可能性があります。亜鉛不足によるほかの症状として、貧血、食欲不振、皮膚炎、生殖機能の低下、慢性下痢、脱毛、免疫力低下、低アルブミン血症、神経感覚障害、認知機能障害などのさまざまな症状が起こります。なので亜鉛を定期的に摂取出来ないと、日常生活に多大な影響が起こることは言うまでもありません。

植物性食品に多く含まれる食物繊維やフィチン酸(穀類、豆類に多い)などは、亜鉛の吸収を妨げます。また、加工食品に多く含まれる食品添加物が、亜鉛の吸収を阻害し、亜鉛欠乏になる場合もあります。

特定の食品に偏った食事をしないよう注意が必要です。近年、若い世代での、食生活の乱れによる亜鉛欠乏により、味覚障害を訴える人が増えてきています。そのほか、アルコールの摂取により、亜鉛の排出量が増加します。摂取するときは食べ合わせも気を付けながら摂りましょう。

亜鉛を多く含む食品には魚介類、肉類、海藻、野菜、豆類、種実類があります。特にカキ(牡蠣/養殖/水煮)には100gあたり18.3mgと亜鉛が多く含まれます。その他には、うなぎの蒲焼100g(1串)2.7mg、豚・肝臓生100g、6.9mgと魚介類や肉類に亜鉛が多く含まれています。

適切な量の亜鉛を毎日摂取して、健康で活力のある生活習慣を手に入れましょう!